2024年10月9日
コンセンサスとはどういうことでしょうか。下記は人工知能ChatGPTより抜粋しました。
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コンセンサスとは、複数の人々や組織が意見や立場の違いを調整し、全員が受け入れられる合意に達することを指します。
全員が完全に同意するわけではなく、納得できる範囲で妥協し合い、共通の理解や方向性を形成することが目的です。
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日本におけるコンセンサス形成について、外国人としての視点から見ると、確かに反対意見をあまり表に出さない文化が影響して、表面的にはスムーズに進むことが多いように感じます。日本の職場や組織では「和」を重んじ、意見の衝突を避ける傾向が強いため、会議やディスカッションの場で反対意見が少なく、すぐに合意に達したように見えるかもしれません。
しかし、この背後には「建前」と「本音」の使い分けがあり、表面上の合意が必ずしも全員の本心を反映しているとは限らないため、そのリスクを考慮しながら慎重に合意形成を進める必要があると感じています。
特に重要でない議題に対しても、しっかりと根回しを行い、全員が納得する合意を得るために、何度も会議を重ね、和を維持しようとするプロセスが多いのではないでしょうか。
一方で、アメリカやヨーロッパの多くの国々では、個人の意見や主張を率直に述べることが尊重されるため、議論が長引き、場合によっては全体の和を壊しそうな険悪な雰囲気になることもあります。しかし、そのプロセスを通じて各自が自分の意見をしっかり表明し、最終的に納得しやすい本質的な合意に達することが多いです。
このように、コンセンサスの取り方やプロセスには国ごとに文化的な違いが存在します。日本では、表面的な「和」を重んじるために速やかに合意が取れるように見える一方で、実際には本音を一致させるために根回しが必要であり、それに多大な時間がかかることがあります。他の国々では、議論に重点を置いたプロセスが一般的で、時間はかかるものの、最終的に全員が納得する形での合意に至りやすいと言えます。
さて、そこでベトナムでは文化的にどのようにコンセンサスを得るかに関して、考える価値があると思います。
1つ目として、年長者または権力者に委任する傾向が強いと思います。儒教の影響で、一家の柱である父親の存在は絶対的でした。それから、仕事関係では雇い主対雇われる者という対立関係しか理解していないために、権力者であるオーナーや上司が絶対的と捉え、トップが決めるので、基本的に合意形成プロセスは不要と考えています。
2つ目に、友人同士では、コンセンサスを形成するプロセスがうまくいっていないことが多いと感じています。たとえば、クラスメイトのグループでイベントを企画する際も、賛成や反対の意見が飛び交い、最終的に「やらない」という結論に至ることがよくあります。そのため、大きなグループはあまり見られず、少人数のグループで交流することが多いように思います。
3つ目のポイントは、1つ目の裏返しに近いです。つまり、外国企業では確かにベトナム現地法人の社長であってもオーナーではないため、カリスマ的なトップダウンの指示よりも、みんなで考えてボトムアップの意思決定プロセスが求められています。しかし、ベトナム人はそのようなプロセスに慣れていないことが多く、うまくいかないことがよくあります。外国企業の経営者は、ベトナム人社員があまり提案してこないと感じる一方で、ベトナム人社員は経営者に対して、意思決定力がない、責任を押し付けていると不満を抱いていることが多いです。
上記の特徴の共通点として、私が観察した限りでは、ベトナム人と外国人(特に日本人や欧米人)の間で大きく異なるポイントの一つは、会話の進め方です。日本人や欧米人は、まず相手の意見を受け入れたうえで、自分の意見を述べる傾向があります。日本人の会話では「そうですね」「確かに」といった表現が頻繁に使われ、相手の意見を一旦認めることで会話の土台を築きます。そして、相手を理解した後、自分の意見を上手に伝え、全体のコンセンサスを形成していくのが一般的です。
しかし、ベトナム人の場合、会話の中でコンセンサスを形成しようという意識があまりなく、自分の意見を直接ぶつける姿勢が強いです。相手の意見に対して、すぐに反対意見を述べることが多く見受けられます。もちろん、反対意見を出すことで考慮されていないリスクが明らかになり、結果的により良いコンセンサスが得られる場合もありますが、多くの場合、相手の背景や意図を十分に理解せずに反対してしまうため、結果として物事がうまく進まなくなることが多いのではないかと感じています。
つまり、ベトナム人の組織でコンセンサスを得るためには、まず「会話を通じてコンセンサスを作り上げる」という意識を持つことが重要です。相手を押し付けるのではなく、まず相手の意見を受け入れ、それに補足する形でコミュニケーションを取ることが前提となるでしょう。この背後には、「もの」の認識の違いがあると考えます。
たとえば、上司が提案書について指摘する場面では、多くの人が「提案書は自分のものであり、ベストを尽くしている」と考え、上司の意見を受け入れず、反発してしまうことがよくあります。しかし、実際には自分と上司は同じチームで、より良い提案書を作るために協力しているという背景を忘れてしまい、指摘を「攻撃」と捉えてしまうのです。したがって、こうした前提を忘れないようにするために、会議や会話の際には「君のために言っているよ」「チーム全体のために意見しているよ」といった意図を明確に伝えることが、効果的なコミュニケーションのスタートポイントだと考えます。
さらに、もう一つの背景として、「情報の非対称性」も重要です。フラットな組織文化があるとはいえ、新卒者と20年のベテランが同じ土台で議論できるとは限りません。新卒者にも強みはありますが、ベテランの方が経験や情報を多く持っているため、彼らの判断がより正確な可能性が高いという点を忘れてはいけません。この情報の非対称性を意識し、適切なコミュニケーションを取ることも、より良い意思決定に繋がります。
合意形成という言葉は確かに大きな概念ですが、その最小単位は日常会話から生まれるものだと考えます。お互いが敵同士ではなく、同じ合意を作り上げるプロセスにいることを意識し、まず相手の意見を受け入れた上で、それに補足する形でコミュニケーションを取ることができれば、問題は少なくなるのではないでしょうか。このように、協力的な姿勢と柔軟な対話が、日常的な合意形成を円滑に進める鍵だと思います。
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国費留学生として、選ばれ、1996年~2006年まで日本で留学と仕事を経験したのち、ベトナムに戻り、日系企業に対して、経営助言のコンサルティングをしました。ベトナム人は比較的にレベルが高くないという実態をなんとかしたく、2010年からアイグローカルリソースを創設、ベトナムにある人材のレベルアップを会社のミッションに、日々、努力しています。
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