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2020年7月8日

人材から人財への道のり::VOL 33::仕事の成果とモチベーション

皆さんはスタッフのモチベーションをどうやって維持しますか?

見ていると、スタッフのモチベーションが高ければ、生産性も高く、また、仕事に対する気持ちが満たされているので、場合によってはお金に対しての欲求もそこまで高くない人が多いのではないでしょうか。逆にモチベーションが低いと本人の生産性低下だけではなく周りのモチベーションまで悪影響を及ぼし、全体の生産性が悪くなります。何とか喜んでもらうとして、福利厚生制度を厚くしたり、お給料を上げたり、持ちこたえる会社さんは少なからず存在します。そうやって、我々の世界が出来上がっていると言ってしまえば、それまでですが、モチベーションについて、抜本的に考えてみたいと思います。

モチベーションを維持するためには欠かせないのは会社または上司からのフィードバックです。逆に言うとフィードバックをもらえない活動なんて、誰もやりたいと思えませんよね。良いフィードバックの方が断然とよいのですが、それでもフィードバックなしよりかは、ネガティブフィードバックの方がまだ嬉しいです。厳しい上司に怒られて悔しいですが、それでも上司がかまってくれて嬉しいと心の中で思ったことがありませんか?(私はMだからかもしれません(笑))。だから、厳しい上司の下にも多くの人々が集まっていることが理解できます。しかしながら、基本的にSな性格(または幼児的ともいう)であるベトナム人に対しては少しわけが違います。怒られると怖くなってしまったり、反発して上司否定に入って関係修復できないケースが多くあります。簡単にいうとベトナムでは褒めて育てるやり方の方が断然と管理者にとって楽で成果も出しやすいわけです。

一方でポジティブフィードバック(褒め)とはどんなものか考えるときに、自分が成長した、自分もこの組織に役立っていると分からせるためのシグナルに他ならない。成長したね!よく出来たじゃないか!助かるわみたいな感じでしょうね。

かと言って、私のようにほめるのが苦手な性格、そして、相手のできないことを見つけるのが得意な私ではほめなきゃと思っても正直になかなか難しい(日本人の方だと、私のように苦手な方が多いではないでしょうか?)。その場合、各自で仕事の成果でモチベーションをキープしてもらうしかないが、ここにも大きなハードルがあります。それは(人材紹介業では)そう頻繁にお客様からいただく案件を決めるのは容易でありません。何週間も自分の成果が軌道に乗らない中で、同僚がバンバン案件を成約しているのではさすがに日に日にモチベーションが低下し、そのサイクルが長引けば、この仕事に合わないじゃないかとますます自分を追い込んで、最後には離職となります。しかし、人材紹介業ではなく、車、保険、不動産のようにディールサイズが大きな営業ではどうしてもフィードバックが返ってくるには極めて長い時間が必要とされます。そのまま放っておくと、タフな精神を持たれるスタッフを除き、他のスタッフはやめてしまうので、チームビルディングイベント、飲み会、お茶会などを実施して、スタッフのモチベーションを引き上げようとする営業チームが多いはずです。結果としてチームリーダーにとって、かなりの負担になるので、チームリーダー人材が不足しているチームが多く、結果として営業チームを増やせないか増やすと途端に営業管理費がぐんと上がって、生産性を圧迫する結果になります。

上記の考えではどうしてもマイナス的なので、本書で私が言いたいことはそうではなく、考え方、モノの見方を変えた場合にもう少しうまく運用できないかとある提案を閃きました。個人の月次の売上実績を日々の行動に置き換えて可視化することで、毎日のポジティブフィードバックをもらえる仕組みが考えられる。具体的に、先月までの平均売上が1000万円の営業担当として、それまでの月次平均訪問数が20件であれば、1件訪問すると50万円相当の価値があると。2件であれば、100万円、3件であれば150万円のように、日々のみなし成果を計上して、スタッフの自主的な行動管理を促せます。

当然、みなしなので、締めて最終成果とズレることも多いです。しかし、計算がズレてもスタッフが毎日モチベーション高く仕儀とを取り組んで、幸せであれば、最高ではありませんか?皆さんも取り組んでもらえばいかがでしょうか?

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プロフィール
Nguyen Dinh Phuc
E-mail: nguyen.dinh.phuc@hrnavi.com
Tel: 097 869 8181

国費留学生として、選ばれ、1996年~2006年まで日本で留学と仕事を経験したのち、ベトナムに戻り、日系企業に対して、経営助言のコンサルティングをしました。ベトナム人は比較的にレベルが高くないという実態をなんとかしたく、2010年からアイグローカルリソースを創設、ベトナムにある人材のレベルアップを会社のミッションに、日々、努力しています。

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