2022年12月7日
コロナ前の数字で厚生労働省の発表している「外国人雇用状況(令和元年10月末現在)」では、2020年の在留ベトナム人は45万人近く上ります。その中で、14%にあたる6万5千人強が留学生だそうです。単純に日本滞在5年程度で帰国するのであれば、1年間で約1万3千人の留学生が帰国して、仕事を求めるわけです。みんな、どのように就職先を探しているのでしょうか?継続的にキャリア開発のできている留学帰国組はどんな人で、どんな苦労があり、どうやって、乗り越えたかに関して、ちょっとまとめてみました。
最も印象に残っているのは私の日本留学時代の1年上の女性先輩です。彼女は新卒総合職採用で日本のメガバンクに入社、日本人同僚と同じキャリアを形成して、数年後にそのメガバンクのホーチミン支店に異動することになりました。さらに数年後、人材紹介企業のあっせんで、ある日系製造企業のオーナーと面談して、すぐにベトナム子会社の副社長として迎えられました。その後、彼女の力量で会社が急成長し、どんどん日本人率が減り、最終的に1000人近くの会社で、日本人が1名にまでなりました。入社約10年後に、彼女はついに社長に昇格し、活躍することになりました。その後、家族の海外移住のため、社長の座を退いて、顧問になったと聞いていますが、彼女の活躍は本当に両国の経済にとても大きな貢献をしていると認めざるを得ません。
別の事例として、私の留学時代の後輩は、1年間の交換留学後、卒業して、ある大手陶器メーカに就職し、数年後に本社出向することになりました。それからベトナム現法に戻り、そのまま20年近く勤め続け、現法の取締役にもなりました。彼の提案で会社の慈善活動の一環として、ベトナムの僻地に小学校を建てる活動を10年以上継続して、ほぼすべての省に学校を建てることになったそうです。会社のことを知り尽くしている彼こそ、将来、社長になってほしいものです。
それから、私の時代(2000年中盤の就活)では日本でベトナム人を採用しようという意識がまだ弱く、外国人採用といえば中国人が優先される時代だったと思います。10年後の2015年ごろだと逆にベトナムがかなり認知され、多くのベトナム人留学生が大手企業に採用されました。その流れで、入社5年ぐらいのベトナム人社員が、駐在員としてベトナムに戻って、駐在するのを多く見かけるようになりました。大手商社、メガバンク、大手建設会社などです。ベトナム人の駐在員だと言語だけでなく、地場ネットワークも強いため、とてもよい流れだと思います。
そして、もう一つの流れとして、ベトナムに戻り、10年以上起業している元日本留学生たちが自分のネットワークを活かして、自社の幹部として日本留学の後輩たちをスカウトすることも少し増えてきているように感じています。創業者たちが40代になり、30代の社員を幹部(中間管理職)として迎え入れ、ともに会社を発展させる考えになります。とてもよい流れだと思います。
いずれのケースでもキャリア開発できるかどうかは本人の努力が必要なのは当然ですが、よい職業機会を得られるかどうか、また、よいアドバイザーの存在も大事だと思います。私の場合は個人的なつながりで、ベトナムにある大手日系会計事務所に入所できて、いろいろなことに挑戦させてもらっただけではなく、その会社のオーナーから直接指導を受けたお蔭で、経営者感覚が磨かれた結果、今日があると言っても過言ではありません。いざ、自分で会社経営すると今度は日本的なやり方だとなかなかうまく行かないことに気づき、試行錯誤の過程で、いろいろな先輩後輩よりヒントを得ながら、舵取りしています。
そこで、より多くの後輩たちがベトナムに戻り、よい就職をして、継続的にキャリア開発ができるように、私が先頭に立って日本留学時代の後輩数名で、「帰省メンタープログラム」を始めました。これからベトナムに戻る、あるいはベトナムに戻って1年未満の後輩を対象にメンターするものです。業界情報、個別企業の情報、仕事情報の提供、人脈の共有、交流会などを通じて、人脈を構築してもらうプログラムです。
《帰省メンタープログラム》
・対象者:日本留学経験者で帰国予定の方or帰国して1年未満の方
・活動内容:①メンターによる1対1のキャリアカウンセリング、②定期交流会の開催、③(要望に応じて)日系企業の求人を紹介する ※主に幹部候補生を紹介するイメージ
このプログラムは12月から正式にローンチしました。現時点ではメンター4名で、毎月100名程度のメンティーの応募が見込まれています。この流れをしっかりと仕上げて、日越間の人材最適配置に邁進したいと考えています。
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国費留学生として、選ばれ、1996年~2006年まで日本で留学と仕事を経験したのち、ベトナムに戻り、日系企業に対して、経営助言のコンサルティングをしました。ベトナム人は比較的にレベルが高くないという実態をなんとかしたく、2010年からアイグローカルリソースを創設、ベトナムにある人材のレベルアップを会社のミッションに、日々、努力しています。
人材から人財への道のり
ウィリアム・ジェームズは間違っている。
宴会部長(その2)
反論したがるベトナム人(その2)
アシスタントベース営業担当者
宴会部長
自己評価でお給料を決める
加点方式VS減点方式
(新たな取組)ITコムターの育成
アシスタントだらけの会社
チェック代行サービス
宣言したら、実現できない
断言したがるベトナム人
反論したがるベトナム人
人称代名詞の多いベトナム語
意図のない発言
話がやたらに長いスタッフ
日系企業には合わない
仕事をしていない上司
信頼関係の構築
質問のなさ
諦めやすい
遅延について(その②)
遅延について(その①)
社内ネガキャンへの対処
企業の行動規範
行動管理
仕事の成果とモチベーション
期待して採用を任せたら全く採用が進んでいない
チームリーダーの宣言
断らない従順な社員
早い定年を迎えたい
バイトや時短勤務希望者が多い理由
仕事暇になったから、辞めます。
中間管理職ができていない理由
私のことを信用してくれないじゃないか?
思い込みに関して
育ってくれてありがとうございます。
転職がステップアップと勘違いしているベトナム人
関心を示してほしいベトナム人の心理について
ベトナム人の計画性のなさ。
家族と一緒にいたいので、仕事をやめます。
若いので、いろいろな経験がしたいとは?
適性診断で組織を強くする!
関心ないので、調べませんが、関心のあることは調べています。
権限がないから、誰にも指導できませんよ!
欲を抑えたがるベトナム人
謝らない、感謝しない
本を読まなくなったベトナム人若い世代
こだわりのないベトナム人
あきらめやすい
ノーと言いたがるベトナム人
責任を取るのは仕事を辞めるの?
スタッフの主体性が低いのは日本人上司の責任!
言い訳が多い病
意見は今、ありません。
節約すき、我慢好き?
ベトナム人の金銭感覚
距離を縮める魔法のツールとは?
ベトナム人スタッフはなぜ、相談しないのか?