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2023年7月5日

人材から人財への道のり::Vol.65::マネジメントリトリート

社内誌や幹部会議など、会社のことについて社員に発信する方法はいろいろありますが、会社の大黒柱であるミッション、ビジョン、いわゆる会社に対するドリームは意外と忘れられがちです。そこで、みんなで語る場として、マネジメントリトリートは良い活動です。

私たちはマネジメントリトリートを通じて、会社の目指す方向性や価値観を共有し、社員のモチベーションや結束力を高めることができます。マネジメントリトリートはただの旅行ではありません。楽しみながらも、会社の将来について真剣に話し合う機会です。私たちは一緒に働く仲間として、会社のドリームを実現するために何ができるかを考えます。マネジメントリトリートは私たちの成長と発展のために必要なものです。

では、日本とベトナムでは、マネジメントリトリートにどのような違いがあるのでしょうか?私は両国でマネジメントリトリートに参加したことがありますが、いくつかの特徴的な違いを感じました。まず、日本では、マネジメントリトリートは比較的フォーマルで堅苦しい雰囲気で行われることが多いです。議題やスケジュールは事前に詳細に決められており、参加者はそれに沿って発言や行動をすることが求められます。一方、ベトナムでは、マネジメントリトリートはもっとカジュアルでフレキシブルな雰囲気で行われることが多いです。議題やスケジュールは大まかに決められているだけで、参加者は自由に発言や行動をすることができます。

次に、日本では、マネジメントリトリートは主に内部の人間だけで行われることが多いです。外部のコンサルタントやファシリテーターを招くことはあまりありません。一方、ベトナムでは、マネジメントリトリートは外部の人間も積極的に巻き込むことが多いです。外部のコンサルタントやファシリテーターを招くだけでなく、他の組織やパートナーとの交流も行われます。

最後に、日本では、マネジメントリトリートは主に知識や情報の共有や伝達を目的として行われることが多いです。参加者はプレゼンテーションやレクチャーを聞いたり、グループディスカッションやケーススタディを行ったりします。一方、ベトナムでは、マネジメントリトリートは主に経験や感情の共有・表現を目的として行われることが多いです。参加者はアイスブレイクやゲームをしたり、ストーリーテリングやロールプレイを行ったりします。

以上が私が感じた日本とベトナムのマネジメントリトリートの違いです。もちろん、これらは一般化された傾向であり、個々の組織や状況によって異なる場合もあります。しかし、両国の文化や価値観の違いを理解することは、マネジメントリトリートを成功させるために重要だと思います。マネジメントリトリートは、組織の成長や変革に貢献する素晴らしい活動です。ぜひ、日本とベトナムのマネジメントリトリートの良いところを取り入れて、自分たちに合ったマネジメントリトリートを実践してみてください!

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プロフィール
Nguyen Dinh Phuc
E-mail: nguyen.dinh.phuc@hrnavi.com
Tel: 097 869 8181

国費留学生として、選ばれ、1996年~2006年まで日本で留学と仕事を経験したのち、ベトナムに戻り、日系企業に対して、経営助言のコンサルティングをしました。ベトナム人は比較的にレベルが高くないという実態をなんとかしたく、2010年からアイグローカルリソースを創設、ベトナムにある人材のレベルアップを会社のミッションに、日々、努力しています。

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