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2022年8月10日

嶋村チョイス!今月のKEY PERSON

氏名:Dinh Thanh Nghiaさん
会社名:E&H Consulting Co. Ltd.
役職:Research and Technical Manager

「嶋村チョイス!今月のKEY PERSON」第35回を始めます!
どうぞよろしくお願いします。それでは Nghiaさん、自己紹介をどうぞ!

NghiaさんDinh Thanh Nghiaと申します。 出身はハノイです。家族は奥さんと子供が二人、息子が8歳、娘がもうすぐ3歳です。趣味はサッカーです。学生時代はいろいろスポーツをしましたが、サッカーでは留学生チームを立ち上げてプレイしていました。
日本での経験が長いのが特徴で、日本での学歴が7年、職歴が6年で合計13年間、日本で過ごしました。

(環境コンサルタントとして活躍するNghiaさん。日本在住歴13年です☆)

Q.ご本人学歴、そこからE&Hとの出会いまで
大学2年生の頃、日本文部科学省の留学制度に応募し合格したため、大学2年生を中退し日本へ留学しました。 始めの1年は東京外国語大学で日本語を学び、その後、東京大学の化学システム工学科で環境化学、材料化学、化学工学などを専門に4年間勉強しました。卒業後は東京大学大学院に進学しました。
大学院を卒業した後は、日本の電子部品の加工メーカーにエンジニア、兼リサーチャーとして勤務しました。
6年間勤め、2019年8月にベトナムに帰国しました。
帰国後は専門としていた化学と日本での就業経験と、日本語を活かせる日系企業を希望していました。
だいたい1年前から転職活動をはじめたのですが、HRnaviさんのウェブサイトで環境コンサルティング、化学物質コンサルティングの日系企業の求人情報を見て、応募しました。それが現在勤務するE&Hでした。
E&Hの親会社であるエンヴィックスの面接では、社長と専務取締役から事業内容を聞き、大変興味を持ち、自分の希望が叶えられる仕事だと思い就職を決意しました。2019年から現在まで E&H Consultingで働いています。ベトナムに戻るまでは日本で技術の仕事が多かったのですが、E&Hでは技術の仕事ももちろんありますが、営業、法律、経営管理など、業務の幅が広く、大変ではありますが面白い仕事だと思っています。

Q.入社してから大変だったこと、成長のきっかけになった出来事

E&Hには一番最初の立ち上げの時から入りましたので、ほとんど何も整っていない状況でした。会社の立ち上げとともに、お客様の開拓には相当な苦労がありました。当初は親会社から仕事を委託されていましたが、ベトナムでは新規の事業だったためです。ありがたい事に、同僚や親会社エンヴィックスのサポートもあり、徐々にお客様も増え、ビジネスモデルが出来上がったと実感しています。
また、事業立ち上げにあたり少人数で業務を行う必要がありましたので、専門業務以外にも人事分野では人事の管理、スタッフの教育、総務分野では会社規則の決定なども担当しました。新しい経験は当初は苦労がありました。

成長できたと感じた出来事は2つあります。1つは日本での就業経験を活かして、初めて大きな案件を獲得できた瞬間です。もう1つは、チームで力を合わせて成果を出すことができたことです。お客様対応は一人ですべて行うのは難しいので、チームで業務を分担し、打合せをしたり、書類を作成したりすることが必要です。チームを上手く管理し、それぞれの対応の積み重ねによって、やっと案件を受注できた時は、ひとつ成長できたなと感じました。

Q.現在ご担当されているお仕事内容について
役職としてはReserch & Technical Managerです。大きく分けて専門分野の仕事と管理の仕事があります。
専門分野の仕事ではお客さん向けにベトナムの環境規制、化学物質規制についてコンサルティングを行っています。環境や化学物質に関する法律が多く、政府当局が定める決まりを順守しないと違反になってしまいます。その為、E&Hではコンプライアンスサポートという観点で、法律のコンサルティングを行っています。
法律と一言で言いましても範囲がとても広いです。日本の親会社であるエンヴィックスでは長年環境分野に特化して、専門的に市場調査を行ってきましたので、ベトナムに立ち上げた子会社のE&Hでもその知見を活かして環境コンサルティングを行っています。
マネージャーとして管理の仕事は、人事管理、業務計画、プロジェクト管理がありますが、一人では出来ませんのでチームを上手く管理して分担させたりしています。

(オフィスでの写真。日越の雰囲気を合わせたいつも笑顔のある職場です。)

Q.最近の御社ビジネスでの面白い話、業界最新トピック ※この道のプロとして紹介させてください!
2020年にベトナム環境保護法という法律が大きく改正され、今年1月から正式に施行されました。これまでの法律とは制度がかなり変わりました。
環境保護法だけでなく、ガイダンス的な法令もたくさん出ましたので注目が高まっています。
その環境保護法に関して2つのトピックがあります。
1つ目のトピックは、生産者の責任が拡大したことです。物を製造して販売する際、商品は消費者によって購入され、使用後、廃棄されますが、これまでは生産した物が廃棄された後に関しては製造者は責任がありませんでした。しかし、これからは廃棄されたものについても責任が問われることになり、生産者責任が拡大しました。世界各国では既に始まっていることで、ついにベトナムでも適用になりました。
2つ目のトピックは、温室効果ガスの排出量についてや、オゾン層破壊物質を使用する際の検査、報告が必要になったことです。ベトナムでも先進国と同様に、国内の温室効果ガスのネット排出量ゼロを目指すことが正式に発表されました。それに従い、これらを守らないと法令違反になってしまいますので、弊社では工場等にコンサルティング、アドバイスを行っています。

Q.今後の目標(夢)は何ですか?
今後は現在より、ワンランク上を目指して事業開発に取り組みたいと思っています。会社が成長し、生き残っていくためには新しいビジネスモデルが必須です。一人では難しいので同僚や親会社の協力を得てになりますが、何らかのビジネスモデルを立ち上げて実践していきたいなと思っています。そして、現在はほとんどが日系のお客さんですが、海外の欧米のお客様などへグローバルに展開できればと思っています。

Q.ベトナム人から見た日本人の印象
日本人の方それぞれ、ではありますが、共通しているのは仕事への意識が高いと思います。
私はこれまで多くの日本人の方と関わってきましたが、仕事の仕方や仕事への努力など、その方達から学んだことがたくさんあります。例えば、仕事にミスがないように再度確認の習慣を身につけるとか、チームで互いのダブルチェックとか、またチームワークを大事にながら成果を出すなどです。

Q.ベトナム/ベトナム人をもっと知るため、日本人へのアドバイス
ベトナム語が少しでも理解が出来れば、よりベトナム人のフレキシブルな考え方を上手く理解できるのではないかということです。日本人は割と型にはまった考え方をしがちですが、ベトナム人はそうではありません。ベトナム人は仕事には柔軟性を持ち、状況の変化により簡単に方針を変えることが良くあります。
また、ベトナム料理に馴染んで、一緒に食事をすればもっとベトナム人とのコミュニケーションが深まると思います。
更に、独身の方はベトナム人と結婚する、というのが一番ベトナム、という国に近くなる方法だと思います。
結婚して生活を共にすれば、当然家族や文化をより理解できますし、言葉もできるようになります。これは皆さんにお勧めするものではありませんが、面白いのではと思います。(笑)

(東京本社のメンバーがハノイへ出張に来た時の記念写真です)

Nghiaさん取材ご協力いただき、ありがとうございました!

【インタビュアー】
パートナー兼ハノイ支店代表 嶋村 拓史(しまむら・たくじ)
連絡先:(Tel) 090-1828-660 (Mail) takuji.shimamura@hrnavi.com
コメント:ベトナムで人材採用のお手伝いをしております!人材の件でご相談ございましたらいつでもお問い合わせください。

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