2019年6月12日
氏名:會田 悦久さん
会社名:東京インターナショナルクリニック(Tokyo International Clinic)
役職:院長
「嶋村チョイス!今月のKEY PERSON」第7回を始めます!
どうぞよろしくお願いします。それでは會田さん自己紹介をどうぞ!
曾田さん:會田悦久(あいだ よしひさ)です。1978年、神奈川県生まれ、41歳です。高校までは神奈川で過ごし、弘前大学医学部入学より青森県へ移りました。大学卒業後、青森県立中央病院で13年間勤務しました。
初期研修終了後は、主に循環器科で心臓カテーテルやペースメーカ治療、心疾患や肺塞栓症などの治療に従事、また総合診療部や救急部の仕事も兼任し、ドクターヘリにもフライトドクターとして4年間従事してました。2016年9月に来越しました。
爽やかな笑顔の會田先生。モットーは「人を常に楽しませること」です。見習いたいです。
Q.なぜベトナムに来られたのか?当初のきっかけは何でしたか?
曾田さん:日本だけでなく、海外の医療の世界で働いてみたいという気持ちが強くなり決意しました。ただしベトナムを希望していたわけではなく、現実的に医師として診療ができる(留学などでなく)国を探した結果、即働ける場所としてベトナムを選びました。
Q.ベトナムに来られた感想、ベトナムが現在までどのような変化(成長)があったと思われますか?
曾田さん:もともと海外旅行好きで、ベトナムにはそれ以前に旅行で縦断したこともあり、雰囲気は知ってました。予想外といったことはあまりないです。青森から来たということもあり、自分にとっては大都会です。交通の便が悪いなどいろいろあるかもしれませんが、特別困ってはいないです。ベトナム人は基本的に親切ですし、危険なことにあったこともないです。自分が来てからは、高層マンションの増加、メトロ建設、道路拡張などにベトナムの成長を感じます。
Q.働かれてからの現地スタッフの印象など、ご経験から踏まえてのベトナム人雇用、教育に関するアドバイスはありますか?
曾田さん:日本とベトナムにおける医療制度の違いなどもあり、来越当初は、ベトナム人スタッフの仕事の内容、コミュニケーションなど戸惑いがあったのは事実です。日本から来たんだから日本式が正しいということではなく、お互いのいい部分を見つけていくように、手探りで時間をかけて答えを探していき、それを実践にうつすというような形で少しづつやってきました。今は、医療スタッフ、事務スタッフ含めて、働くみんながチームとして、機能して楽しいと思えるような形にはなったと思います。よく日本人は働きすぎということが言われますが、当院では自分が率先して仕事をこなして、真っ先に自分が帰宅することを心がけています。
Q.東京インターナショナルクリニックさんはどんな会社で、また、會田さんはどんな仕事をしていますか?
曾田さん:日本に、えがおのおうちクリニック、Nex Welクリニックというクリニックがあるのですが、当院はそのベトナム支店という位置づけです。ただ他のクリニックとは、ハノイのクリニックは、業務形態も大きく異なりますので、ほぼ独立している形です。毎週V-cubeを使ってミーティングをしていますし、月単位の報告会、3が月に一度は、責任者ミーティングのような形で日本に参集もしています。自分は院長として、全体を統括しつつ、医師として医療部門全体を統括しています。掃除、洗濯もしてますよ。患者さんからの電話やメールへも対応もあります。クリニックの経営としては考えなくてはならないこともありますが、私はそこが一番ではなく、必要な人に決して過剰ではない、必要な医療を提供できる、そんなクリニックにしたいと考えています。また、私は常に自分が面白いと思うことをやりたい、みなさんに楽しんでもらいたい、と思っていて、毎月一度、どなたでも無料で参加できる形でハノイMEDxTALKライフプロジェクトを開催しています。
ハノイMEDxTALKライフプロジェクトとは、毎回様々な分野のゲストの方に来てTalkしてもらい、関連する医療(medical)についてもTalkする、そんなハノイ生活を面白くするコラボライフプロジェクトです。テーマは様々、旅行やホテル、レストラン、ベトナムコーヒーだったり、スパやマッサージだったり、エキササイズやランニングだったり、本や雑誌などだったり、音楽や伝統芸能だったり。ざっくばらんな和気あいあいとした雰囲気で行っていますのでぜひご参加ください。
ハノイMEDxTALKライフプロジェクトでの様子。東京インターナショナルクリニックの受付前のスペースを使って行われます。
Q.業界の最新トピックはありますか?
曾田さん:業界の最新トピックというのは特にありません。ですが知ってほしいことは、ここはベトナムという国で、日本とは医療事情が異なるということですね。薬剤や治療、検査、異なることが多いです。よく日本から新しくベトナムに来られる方からメールで薬剤の質問などがありますが、手に入らない薬剤があります。日本の医師は、海外の医療事情に明るい人は、多くはありませんから海外でも日本と同じように薬が入手できると思っている方が多いのが現状のようです。できる限り渡越される前に、主治医と相談してベトナムで手には入る薬剤などへの変更を考慮して頂きたいと思っています。ベトナムに来られたあとに、こころの問題が表面化してくる方が、いらっしゃいます。当院では、毎月日本から臨床心理士の先生が来られてそういった方々の治療をサポートしています。こころのケアに関しては、海外では罹患率が日本よりも高率になりますし、どうしても言語の壁があり、外国人の先生では対応しきれない部分となります。
Q.會田さんが目指す、これからの仕事における夢
曾田さん:現在のところ、日本人クリニックとしての機能とベトナム人の検診(日本渡航前)が仕事のほとんどを占めています。が近い将来、予防接種が可能になることでトラベルクリニックとしてさらに貢献できると思います。またもっとベトナム人の方々にも利用していただけるような体制にもしたいと考えています。それは日本サイドの意向でもありますが、日本での高度医療や再生医療の橋渡しになるような仕事ができたらと思っています。先程申しました関連クリニックのNexWelでは、海外から最先端の高度医療や再生医療を日本に持ち込み治療を行うという画期的なことを行っているのですが、そのクリニックとつながりがある、という点に面白さを感じています。そういった医療をベトナムの方々へ繋いでいくという役割も将来的には期待されていたりします。
繋がり、という意味ではMEDxTALKを通じて知り合ったさまざまな人々と連携することで、医師という冠はありますが、もっと違う形で貢献できたらとは思っています。
Q.これからベトナムに来る日本人の方へのメッセージ
曾田さん:ベトナムには、何か新しいことが始まるぞというそんなエネルギーを感じます。日本よりは確実に空気も悪いし、どんよりしているし、いろいろなものが混み合ってるけど、何かそれらを撥ね退けるような勢いを感じます。国としての鼓動や成長を感じるので自分も一緒に成長できる気がして面白いです。とは言っても、健康面の不安はどこにいっても付きまとう課題ですが、体の不調から心のケアまでトータルにいろいろ提供できますし、予防接種も新規に始めますし、無料送迎サービスもありますので、そういった健康面で渡越を迷っているのであれば、できる限り相談にのりますし、大丈夫ですよと言ってあげたいですね。
ベトナム人スタッフ、臨床心理士の小野辺先生、受付兼秘書の岡田さんと。
気軽に相談できるなごやかな雰囲気が感じられました。
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インタビュアー
ハノイ支店マネジャー 嶋村 拓史(しまむら・たくじ)
E-mail: takuji.shimamura@hrnavi.com
Tel: 090 1828 660
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