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2021年6月9日

嶋村チョイス!今月のKEY PERSON

氏名:Trinh Xuan Giangさん
会社名:METAWATER CO., Ltd.  Hanoi Representative Office
役職: Manager

「嶋村チョイス!今月のKEY PERSON」第23回を始めます!
どうぞよろしくお願いします。それではGiangさん、自己紹介をどうぞ!

Giangさん:私はMETAWATERのGiangと申します。タインホア省出身、32歳です。高校を卒業後、ホーチミンへ移り、1年間日本語を勉強しました。その後2008年より日本へ留学しました。2015年まで合計で7年くらい留学していました。最初は朝日新聞の奨学金で留学し、新聞配達をしながら東京の新宿日本語学校で勉強していました。その後、三重大学に入学し、2015年に卒業しました。
今は妻と双子の子供達とハノイに住んでいます。趣味は料理をすること、大型バイクに乗ることです。ボーリングも好きでマイボールを持っています。

(METAWATER入社6年目を迎えるGiangさん。現場で撮影いただきました)

Q.Giangさんの学歴、そこからMETAWATERとの出会いまで
三重大学では工学部の機械工学科で4年間勉強しました。大学卒業後ベトナムに戻った時は、7年間日本にいましたのでベトナムの文化や社会の状況が全くわかりませんでした。将来的にはエンジニアとして働きたいと思っていましたが、同時に営業の仕事にも興味があったので、まずはベトナムの会社に入り、人材派遣会社で10カ月程営業として働きました。そうしているうちにベトナムの文化や社会状況にも慣れてきて、日本で勉強した知識を活かして働きたいと思うようになりました。ちょうどその時にMETAWATERの募集を見つけました。
METAWATERは水処理と環境の会社なので、人々の為に貢献できるという点にとても魅力を感じました。そして2016年の4月よりMETAWATERでセールスエンジニアとして働き始めました。

Q.現在のお仕事内容について教えてください。
現在はMETAWATERの駐在員事務所の社員として、ベトナムの各案件を担当しています。
METAWATERではベトナム各地に案件があります。例えばハイフォンの浄水場や、ホイアンの下水処理場など、またベトナムだけではなくカンボジアや、インドネシアにも案件があります。その案件に関するベトナムでの製作の管理や、プロジェクトが実施されている間の通訳など、エンジニアとして働くこともあれば、営業とは違いますがお客様のところへ訪問して交渉や通訳をしたり、事務所での経理やアドミンの仕事も行います。所長が不在の期間は所長代行として事務所運営を行ったりもしました。

Q.入社してから大変だったこと、成長のきっかけになった出来事は何ですか? 
私は大学で機械について学びましたが、勉強してきたこと以外の仕事がたくさんあって、例えば経理や市場調査、電気関係のことなどですが、それが大変でした。もう一つは、私は日本語で仕事をしていますので、電気のことや、水処理に関する言葉を通訳するのに専門用語を知らなかったので大変でした。先輩や上司や知り合いに聞いたりしながら勉強しました。技術的な話になると少しの意味の違いでもできるものが違ってきますので、ハードルが高かったのですが、先輩や本社のベトナム人のエンジニアにベトナム語ではこうなる、というのを教えてもらい用語を覚えていきました。知識については現場に行くことが多かったので、現場で実際に物を見たり、エンジニアと一緒に行動することでだんだんと専門知識も増えていきました。
また、日本とベトナムとでは文化や働き方が違います。私は日本での生活が長かったので日本の習慣はよく知っていましたが、ベトナムの習慣には不慣れで初めは戸惑うこともありました。ですが、すべて日本のやり方で進めてしまうとベトナム企業とでは上手くいきません。その辺りを本社の日本の方とベトナム企業の、両国の間に入って上手く調整する必要がありました。日本の企業では物を作るのに要求されること以上のことを考えて決めてから作成します。でもベトナムの企業の場合にはベトナム品質ではありませんが、これぐらいのレベルだったらいいよね?という甘さがあります。そこでいろいろな問題が起きてくるためベンダーと毎週ミーティングを行い、問題点リストをまとめ問題点を共有しています。日本では報・連・相が徹底されています。日本の企業では指示されたら指示通りに動くのが当たり前なのですが、ベトナムではこれくらいなら大丈夫とか、まだ時間があるから大丈夫と考える風潮がありますので、きちんと打合せをして認識を合わせていくことで両国のギャップを埋めることができました。また、ベトナムは人との結びつきが強いので、何度もお客様のもとへ通って色々な話をすることで、信頼関係をつくることができました。

(本社での研修会にて。周りは外国人の方ばかりでワールドワイド感が伝わってきます)

Q.Giangさんの今後の目標(夢)を教えてください。
METAWATERは水処理の会社です。水処理には2つの種類があり、浄水と下水処理があります。浄水については、飲み水として利用できる水道水を作るための浄水場を作り、機械設備、電気設備の設計、製造、据え付け、そして制御システムを設計し水処理技術の提供を行っています。
ベトナムでは生活排水がそのまま川に流されることが多いので川が黒く汚れています。下水処理では、未処理の生活排水をそのまま川に流さないように、下水処理場を作ります。METAWATERは下水処理場を作るために、浄水場と同様に、機械、電気設備の設計から下水処理技術の提供までを行っています。
ベトナムではホイアンの日本橋地域への下水処理場は既に完成、運用していて、黒く匂いのあった水路の水質が改善されて、地域の公衆衛生や観光地にふさわしい環境づくりに貢献しています。
METAWATERでの仕事を通してベトナム全国の川を綺麗にするのが私の夢です。環境を改善し、人々の為に貢献できる仕事なのでこの仕事が大好きです。

Q.最近の御社ビジネスでの面白い話、業界最新トピック ※この道のプロとして紹介させてください!
日本での話になりますが、宮城県の上水道と下水道、工業用水道の3事業のとりまとめた日本初のコンセッションにおいて、METAWATERを含めたグループが優先交渉権者に選ばれました。このことは水処理ビジネスの中でとても話題になっています。

Q.ベトナム人から見た日本人の印象とはどんなものでしょう?
私は日本に長くいましたので日本人と同じような感覚になっているのですが、よく言われるのは、日本人は真面目で、仕事に対しても一生懸命ということです。ベトナム人との違いで一番大きいのは時間をきちんと守るという点だと思います。

Q.ベトナム/ベトナム人をもっと知るため、日本人へのアドバイスをいただけますか?
ベトナムでビジネスをやりたいのであれば、少しでもいいのでベトナム語がわかったらいいと思います。ベトナム人は日本人が好きですので、褒めることばでも、乾杯の言葉でも、簡単な一言でいいので言うことができたら、距離が縮まると思います。もうひとつ、ベトナムネームを作るといいと思います。METAWATERでは現在の所長も、以前在籍していた所長も皆さんベトナムネームを持っています。ベトナムの言葉でしたらみんな覚えやすく印象も良いので、ぜひ自分に合うベトナムネームを作ってみてください。

(海外拠点から従業員が集まった本社のボーリング大会の様子です)

Giangさん取材ご協力いただき、ありがとうございました!

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インタビュアー
ハノイ支店マネジャー 嶋村 拓史(しまむら・たくじ)
E-mail: takuji.shimamura@hrnavi.com
Tel: 090 1828 660

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