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Vol.001 人材から人財への道のり::VOL 1: ベトナム人スタッフはなぜ、相談しないのか?

2017年7月12日

人材から人財への道のり::VOL 1: ベトナム人スタッフはなぜ、相談しないのか?

弊社のあるスタッフにある文書作成をお願いしたときに、丁寧に概要を教えた後できますかと尋ねたら、「はい、できます。」と返事をする。期日になって、状況を確認したらできましたということで、その文書をみると予定にない文脈になったので、その理由を聞くと。「私はこのように理解したので、変えました。」、じゃ、なぜ、相談して、許可を得ずに勝手に判断したわけ?「この仕事は任せられたので、自分で判断できると思いました」と・・・

みなさんも同じようなシチュエーションを遭遇したことがあるに違いありません。他にもいろいろあります。

  • 仕事を与えたら、まったく報告がない
  • 報告がないので、何をやっているか回りには全く知らない
  • 報告を求めたら、違うやり方でやっていることが発覚する
  • なぜ違うやり方をしているか聞いたら、他のやり方はないからという
  • 全く相談がない、などなど

この相談しない病の病因は何かと考えたときに、ベトナム学校の教育に大いに関係することが気づきました。代表的な理由は下記のとおりです。

  1. 先生が絶対ということで、学生の自由な議論を推奨しない。
  2. 回りと違う意見を持つのはよくない、出る杭が打たれる的な雰囲気がある。
  3. 先生のいうことを従っている学生が好まれ、先生にも特別扱いされる。
  4. 教育省により、パターン化された模擬回答がよい回答である。
  5. 完璧に仕上げてからではないと、相談すべきではないと考えている。

この環境に置かれる学生は自主的な考えを持たなくなり、先生に教えられた正解をコピーするのがもっとも省力で安全と気づく。社会人になっても、自分の意見を持たない、上司に過剰に怖がり、上司から正解をもらうのを期待し、オペレーターになりたがっている。その中で、上司からは指示が曖昧、やり方がよく分からない、あるいは予期しない状況に落ちると遠慮して上司と相談しないで、何とか自分で解決しようとして、ミスをしてしまうわけです。

ですので、弊社では上司は怖いものではない、上司は必ず正解を知っているわけではないので、一緒に考えて、正解を導き出すことを教えます。さらにまじめな子ほど相談すれば済むことをかなりの時間をかけて、仕上げようとするため、100点満点に対して、70点ぐらいで相談するよう指導しています。すぐには行動は変化しないのですが、半年ぐらいこのようにフォローアップしたら、次第に相談するようになり、そうなったら、本人のパフォーマンスも自然に向上して、仕事が楽しくなるわけです。

これに関して、もう一つ気づいたことがあります。相談できる子ほどチームワークも強い。相談して、みんなの知恵を自分の知恵にし、仕事を上手にこなし、スピーディーに自分を高められるわけです。言い換えると、チームワークのできる子は相談もできると言えるわけです。弊社で採用時に使う適性診断(HCi-ASというテスト)ではちょうど、チームワーク指数(100点満点)があり、過去現在の採用事例を見ると、チームワーク力=相談力はほぼ実証済みです。

弊社では採用時には適性診断で、相談力の高い人材を採用し、上記のようにフォローアップすれば、半年後によいスタッフを手に入れる構図になっています。皆さんもトライしてみてください。

次号では距離感を縮める魔法のコミュニケーションツールとは?について、話したいと思います。

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プロフィール
Nguyen Dinh Phuc
E-mail: nguyen.dinh.phuc@hrnavi.com
Tel: 0901 809 991

1987年生まれ、石川県出身。
人の役に立ちたい!という想いから、東南アジアと人材の軸で仕事を探し、2013年からアイグローカル・リソースに入社。自らの海外就職の経験とホーチミン、ハノイの両拠点での勤務経験を生かし、お客様と登録者の懸け橋となりアドバイスを行っている。

あーちゃんのベトナムワーク&ライフ
Vol 1::VIET JOさんにインタビューして頂きました!

VIETJOさんにインタビューしてもらいました!

 ベトナムで人材紹介サービスを手掛けるアイグローカル・リソース(IGLOCAL RESOURCE、ホーチミン市)と株式会社マイナビ(東京都千代田区)が、ベトナムでの日本人人材の紹介に関する業務提携を結んだ。業務提携を通じて、在ベトナム日系企業の間で高まる日本人人材のニーズを捉え、業界実績NO.1を目指すという。

 今回、アイグローカル・リソース日系営業マネジャーの吉田綾華氏に、提携の背景やサービス、アイグローカル・リソースの特長などについて話を聞いた。

―――御社が日本の人材大手のマイナビと、ベトナムでの日本人人材の紹介について業務提携されたとのことですが、どういった背景から今回の提携に至ったのですか?

ベトナムにおける日系企業の進出は既に約1500社(ベトナム商工会情報より)あり、2016年の投資額は18億USD(約2000億円)以上と勢いのある市場です。

しかし、ベトナム人材が成熟していないので、教育がしっかりできず、日本人の経験と知識が必要となっているのが現状です。一方で駐在員ではコストがあまりにも高く、またもともと海外志向ではない人が多いほか、ベトナム人との平均年齢も20歳ほど違うので、考えのギャップ、言語の壁など多くの問題があります。

日本では海外離れが進んでいると言われますが、まだまだ海外に出て一旗挙げたい若者が多くいます。彼らは語学はもちろんできますし、何よりも海外志向のため、すぐに現地に溶け込み、駐在員との潤滑油になって現地のスタッフと協力しながら仕事を進めていくことができます。また、若い世代だけでなく、シニア世代の中にも海外経験が豊富で技術を持っていながら、日本に帰らず海外で日本の技術を伝えたいと希望する方がいます。

このような背景から、今回ベトナムでの日本人の現地採用を強化することに至りました。

―――具体的に、今回の提携ではどういったサービスを提供されるのですか?

日本最大級の転職サイト「マイナビ転職」を利用して、日本にいる潜在層にもアプローチします。ベトナム専用のページも開設しており、登録者の獲得にも力を入れています。

―――御社の人材紹介サービスの特長、また他社と差別化している強みは何ですか?

人材データベースの豊富さ、日本品質のこだわり、求人広告の丁寧さの3つです。人材データベースはマイナビ転職サイトに400万人以上の登録者がいます。日本品質にこだわり、日本側で登録者と面談を行い、それぞれのキャリアについてしっかりとヒアリングしています。また、詳しい求人広告を作成して、ベトナムで実際に働いたときのギャップを埋めるようにしています。

―――吉田さんの、コンサルタントとしての思いや、日々の業務の中での求人企業・求職者に対する考えを教えてください。

私は現在の仕事を始めて、もうすぐ4年になります。ベトナムには人材紹介会社が多くあり、競争も激しいです。ただ、人材紹介会社で働く人の多くは3年以内に辞めてしまうので、3年以上続いているというだけで、お客さんに信頼していただけます(笑)。

私は大学卒業後、地元の石川県で3年くらいOA機器の法人営業をしていました。中小企業を担当していたので、社長1人でやられている会社などを訪問して、「コーヒー飲みに来ました~」という営業もよくしていました。

それがベトナムに来てみると、世界で活躍する企業や人とお会いすることができて、とても勉強になりますし、刺激的な日々です。私は最初にハノイに着任しました。その頃はまだ20代の女性営業はほとんどいなくて、しっかりと営業をしていたら自然と成果が上がってきました。

それに伴い、お客さんがお客さんを紹介してくれたり、いい流れができてきました。最近では現地採用の方が増えてはきましたが、それでもまだまだ少ないです。日本の田舎の普通のOLでも、ベトナムに来れば活躍できる場が多くあります。1人でも多くの方に、自分のように海外に出て、日本では経験できないことにチャレンジしてほしいです!人生一度きりですからね。

―――求人企業と求職者へのメッセージをお願いします。

優秀な現地採用の日本人を採用したい企業様は弊社アイグローカル・リソースへご連絡ください!
海外で働いてみたい方は是非一緒に新しいチャンスを掴みましょう!

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プロフィール
吉田綾華(よしだ あやか)
E-mail: ayaka.yoshida@hrnavi.com
Tel: 0968096784

1987年生まれ、石川県出身。
人の役に立ちたい!という想いから、東南アジアと人材の軸で仕事を探し、2013年からアイグローカル・リソースに入社。自らの海外就職の経験とホーチミン、ハノイの両拠点での勤務経験を生かし、お客様と登録者の懸け橋となりアドバイスを行っている。

インタビュー記事
Vol 1::青葉セミナー 久保社長

氏名:Kubo Yuya 久保 遊野
会社名:青葉セミナー
役職:代表取締役社長
ベトナム歴:9年

吉田:本日はよろしくお願いします!まずは簡単に自己紹介お願いします。

久保社長(以下、久保):横浜国立大学博士課程単位取得後中退、環境学修士。その後、衆議院議員の秘書をへて2008年にベトナムへ来ました。現在は学習塾や幼稚園など教育に関係する仕事を中心にそこから派生する業務に従事。

吉田:とても珍しいキャリアですね!どうしてベトナムに来られたんですか?

久保:元々、起業してみたい気持ちがありました。手持ちの限られた自己資金で開業可能で効果的に使うにはコスト面もそうですが、アジアが日本からも近く良いと考えました。その中でベトナムを選んだ理由は、当時日本人がまだ少ないこと、日本から直行便があることで選びました。

吉田:実際に来てみてどうでしたか?

久保:ベトナムに初めてきてそのまま9年になります。当初はとりあえず3カ月くらいいてみて、なんとかなりそうなら続けててみようという気持ちで来ました。その3カ月間の目標は、気候や食べ物などが自分に合うかどうか(これが一番重要!)。会社を設立することができるのかどうか。需要があるのかどうか。従業員の採用ができるかどうか。この辺りをざっくりと見て回りました。当時のハノイ日本人学校は、生徒数220人ほどで教育関係の企業もベトナム進出をするには人数が少なすぎるニッチな状況でした。当時の駐在のかたも、ニューヨークや、シンガポールなら家族で駐在するけれどもベトナムなら家族は日本において単身赴任を選択する人も多くいました。いろいろな理由があったと思いますが、子供の教育環境は、大きな要因だったと思います。家族で一緒に生活することはとても大切なことです。その手助けができればと考えました。現在では、日本人の子供たちも増え、学習塾はじめ、習い事なども増えてきており子どもたちにも選択肢が増えうれしい限りです。

吉田:長く、そして上手くベトナムでビジネスをされている久保さんに聞きたいのですが、ベトナム人と上手く働くポイントって何ですか?

久保:ベトナムでビジネスをする場合、日本での事業を海外に展開するケースが多いと思います。日本ではこうだからと同様のやり方をそのままベトナムでやってしまうと合わないこともよくあります。外国人ですので日本での常識と異なることも多いので、そこに気をつけなければいけません。私の場合は、個人でベトナムに来たので、時間や仕事の制約がなく、自由にすることができました。暇そうな日本人がいるということでベトナム人から相談を受けることも多く、お互いに同等に接する機会に恵まれましたのでベトナム人の考えを理解しやすかったと思います。

大企業で世界に展開しているところは、綿密な計画や市場調査をはじめ海外展開のノウハウを持っており、多少の障害があったとしても人材や資金面の体力もあり成功しています。もちろん失敗して撤収している会社も多く見てきました。よくある例は、ベトナムが海外初進出で、日本での成功体験をそのまま持ってくるケースです。ベトナムでの現状が合わなくても、日本ではこれで成功しているからと日本のやり方を押し付けるので、信頼関係が築きにくくなります。また、ベトナムに来る日本人は、役職付きで来ますのでベトナム人からすると意見や不満を言いにくい環境です。もともとベトナム人(特に北部の人たち)は上司のいうことに従い直接意見することが少ないです。その思っているけど表面化していない面を放置し不満の割合が多くなると人材が定着せずに辞めていきます。従業員が退職するということは理由が必ずありますので、人材が定着しない企業の場合はその原因を考えてみることが重要です。ポイントはいくつかありますが、ここでは書ききれないので割愛します。

ベトナム人を理解するために一番簡単なのは当たり前なのですがベトナム人の一般的な考えを理解することが重要です。しかし、日本から駐在という形で来られた場合なかなかそれが難しかったりします。利害関係、上司部下の関係があると本音の部分がお互いにでにくくなります。相手はこう考えているだろうという部分が双方ずれているケースも少なくありません。ですので趣味やプライベートの場で知り合ったベトナム人との交流の機会を持ってもらいたいです。最近は日本とベトナムの交流が益々増えてきており、ベトナム人から相談に乗ってほしいと言われるケースがあると思います。そんな時はチャンスですので親身に手伝ってあげましょう。

吉田:久保さんならではの経験ですね。私もベトナムに来たばかりのころは、もちろん役職もなく、いつもベトナム人に聞いてばかりいました。でもそのお陰で打ち解けることができ、お互いの考えが理解できたように思います。今後、ベトナムでどのようにベトナム人に関わり、ビジネスしていきたいですか?

久保:ベトナムはこれまで生産の中間拠点としての位置づけでベトナム国内を市場とは見ていないケースが多かったと思いますが、ここ数年で急激にベトナム市場を狙う企業が増えたように感じています。教育関係もベトナムは成長産業で、これからも需要が増えてきます。ベトナム人に対して、塾のような勉強だけでなく、教養や情操教育などの分野などを提供していきたいと思っています。またベトナムの学校では机上の教育が多く、特に自然科学の分野での感性が弱いです。例えば、生物の種類などもほとんど知らず、タコやイカの足の数すらほとんどの人が知りません。こんなに多様性のある面白い生態系がすぐ近くにありながら生かされていません。器具が必要な実験などもやっていきたいですが、身近なものでも多くのことができます。幅広く関心を持ってもらえるような事業を展開したいと考えています。

ビジネスや受験でも成功体験記みたいなものがありますね。ビジネスは様々なアプローチがあり成功するための方程式などはありません。特に勝手の異なるベトナムで他人の成功体験の話は、真似をして同様の成功になることは少なくあくまで参考程度にしかなりません。しかし、失敗体験記は役に立ちます。致命的な失敗をしなければ何とかなります。私は1年にひとつは新しい事業をしてみようとやってきました。失敗した事業もたくさんあります。それらも一つ二つの失敗の原因を解決できれば事業として成り立ったと思います。いかに失敗しないかが大事なことです。

吉田:久保さん本日は大変貴重なお話しありがとうございました!私も初心に返り、ベトナム人と関わっていきたいと思います。

人材リスト

管理職採用でお困りのお客様へ。中々、優秀な管理職人材が採用できずに困っていませんか。
優秀な管理職を採用することにより、中間層を拡充し、ローカライズを図りましょう。
また、彼らを挟むことにより、コミュニケーションがスムーズになります。
選び抜かれた登録者に対して、企業側から攻めの採用をすることができます!

詳しい内容は下記のリンクからご覧ください。
http://huraffi.com/x/